ホームセキュリティの扱う会社には、各警備会社が手掛ける「機器」と「ガードマン」が一体となったサービスと、各電器メーカーなどが手掛ける「防犯カメラ」や「防犯センサー」など機械のみを自分で、または住設業者が工事をおこなサービスに分かれています。
今回は、ハード面の「機器」とソフト面の「ガードマン」を組み合わせて提供する警備会社の大きさ、売上、従業員数、実績で比較をおこない、解説をいたします。ホームセキュリティ会社を選ぶ際の参考にしてください。
ホームセキュリティ(機械警備)を扱う警備業者の数
警察庁生活安全局が発表した「平成28年における警備業の概況」によると、全国に警備会社は約9,400業者あります。これはショッピングセンターなどの施設の巡回、保安警備、道路工事などにともなう交通警備、イベント会場などでの雑踏警備、金融機関などから依頼を受けた現金輸送まで、いわゆる警備会社の全てが含まれた企業数です。
この中で今回のホームセキュリティは機械警備に該当するのですが、この企業数は全国で約650社になります。うち住宅を対象とした業者が約480社、住宅以外(企業など)を対象とした業者が約590社となっています。
住宅を対象とした業者が約480社?と思う方も多いでしょう。たしかに私たちが知っているホームセキュリティ会社といえば、セコムやアルソックなどで、100、200社を答えられる人はほとんどいないでしょう。中には事業所1箇所だけの会社も多く、とても狭いエリアでホームセキュリティを営んでいる会社もあるのです。
少しおおざっぱですが、表にすると下記のようになります。※一つの会社が複数の業務をおこなっている場合はそれぞれに計上されています。
企業数 | |||
警備会社全体 | 約9,400社 | ||
施設の警備(巡回・保安) | 約6,700社 | ||
機械警備(ホームセキュリティ) | 約650社 | ||
●うち 住宅を対象 | 約480社 | ||
うち 住宅以外 | 約590社 | ||
交通誘導 警備 | 約6,600社 | ||
イベントなどの雑踏警備 | 約3,600社 | ||
現金輸送 警備 | 約500社 | ||
緊急通報サービス | >約177社 |
警備業界の概要をおおよそ掴むのに参考にしてください。
主なホームセキュリティ各社の売上ランキング セコムがダントツの1位!
次に、住宅を対象にしたホームセキュリティ会社の売上ランキングについて説明いたします。やはり売上が大きい会社ということは、事業規模も大きく、倒産しにくい、何かあった時の責任体制や日頃のサポートもしっかりしている可能性がとても高くなるはずです。
売上の日本一は、セコム株式会社で連結ベースで9280億円(2017年3月期)、単独売上でも約3800億円あります。 2番目はALSOK 綜合警備保障の4133億円(連結)、3番目がかなり低くなってCSPセントラル警備保障の493億円。その後の株式会社アサヒセキュリティは主に法人警備が中心ですので、今回は省いて、4番目が株式会社全日警の369億円、5番目が関電SOSに出資している東洋テックの212億円、6番目が東急グループの東急セキュリティで70億円となっています。
こうやってみると、やはりホームセキュリティ業界におけるシェアはほぼ2強状態であることがわかります。
企業名 | 売上(単位:億円) | 備考 |
セコム株式会社 | 9280億円 | 連結売上 |
ALSOK 綜合警備保障 | 4133億円 | 連結売上 |
CSPセントラル警備保障 | 493億円 | |
株式会社アサヒセキュリティ | 421億円 | セコム子会社のため連結に含む、主に法人向け |
株式会社全日警 | 369億円 | |
セコム上信越株式会社 | 236億円 | セコム子会社のため連結に含む |
東洋テック(関電SOSに出資) | 212億円 | |
東急セキュリティ株式会社 | 70億円 |
※売上の数字と表は、2018年2月の各社情報をもとに編集部がまとめたもの
主なホームセキュリティ各社の従業員数ランキング セコムがダントツの1位!
次に、ホームセキュリティ各社の従業員数のランキングをみてみましょう。こちらも売上と同様に重要な指標で、警備会社における従業員とは大半が現場でのガードマンになりますので、従業員数が少ないと、当然、網羅できるエリアが少ない、または人手不足ということになります。地域を絞り込んだ関電SOSや東急セキュリティであれば別ですが、全国展開をしている以上、一定の従業員が必要になるはずです。
従業員数の日本一は、やはりセコム株式会社で単独では約15,000人(2017年3月期)、子会社関連会社を含めた連結だと43,000人!も在籍しています。 2番目はやはり ALSOK 綜合警備保障の約12,000人(単独)、連結だと約38,000人です。売上では倍以上の差が付いている両社ですが、従業員数に至っては約8割とそれほどの差ではありません。
3番目が株式会社全日警の5,000人、4番目がCSPセントラル警備保障の約3,500人という結果になっています。※なお株式会社全日警については、公式サイト上の数字であり、単独なのか連結なのか、また非正規雇用者が含まれているのかは不明です。
いずれにしても売上高同様にセコムの大きさが目立ちます。
企業名 | おおよその従業員数(単位:人) | 備考 |
セコム株式会社 | 15000人 | 単独(連結だと約43000人) |
ALSOK 綜合警備保障 | 12000人 | 単独(連結だと約38000人) |
CSPセントラル警備保障 | 3500人 | 単独(連結だと約5700人) |
株式会社全日警 | 5000人 | |
セコム上信越株式会社 | 960人 | 単独(連結だと約1700人) |
東洋テック(関電SOSに出資) | 1400人 | 数字は連結 |
東急セキュリティ株式会社 | 1200人 |
企業名 | 知っていると答えた割合 |
セコム株式会社 | 95.90% |
ALSOK 綜合警備保障 | 92.80% |
CSPセントラル警備保障 | 63.20% |
その他 | 67.60% |
いずれの会社も知らない | 2.40% |
緊急発進拠点の数が多い会社のランキング
契約者数の多い会社のランキング
サービス料金の安い会社のランキング
その他にも、
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特に「緊急発進拠点の数が多い会社のランキング」は、緊急発進拠点の数が多ければ、おのずと自宅の近くにある可能性も高くなりますし、何より警備会社としての力量とでもいうのでしょうか、会社の事業規模や機械警備への取り組み状況、財務基盤などをおおまかに掴むことができます。緊急発進拠点を設置するには事務所の家賃もかかりますし、そこに配備する警備員も多く雇用しなければなりません。
これらのデータをおおまかにでも、読み込んでいくと、自然とご自身の頼みたいホームセキュリティ会社が見えてくるはずです。ぜひ参考にしてみてください。